石垣島 本原畳店
一九四六年創業

Ishigakijima MOTOHARA TATAMI SHOP since1946

本原畳店は、1946年に石垣島で創業し、 八重山諸島全域の畳工事を請け負ってきました。 2011年に三代目に事業継承した後は、ビーグとミンサー柄畳縁にこだわった畳を地域の皆様にお届けしています。

「世のため人のため、喜びをともに」を企業理理念とし、自家栽培で石垣島産い草「八重山育ち」の生産、販売に取り組んでいます。
畳を通して、石垣島からたくさんの方々とつながりたいと考えております。

オリジナルの畳雑貨ブランド「畳嫁」も展開中。

本原畳店が、石垣島で栽培する沖縄ビーグの名称(商標6127166号)。沖縄本島うるま市のい草農家さんから株分けしてもらい、石垣島で栽培を始めたことと、有名な八重山民謡「八重山育ち」にかけて命名した。

自家栽培の希少な 
県産「い草」
八重山育ちの詳細

自家栽培ビーグ「八重山育ち」

Self-cultivated beag "Yaeyama raised"

本原畳店では石垣島でビーグ「八重山育ち」の栽培から畳への加工までおこなっています。
沖縄本島うるま市で生産されている「沖縄県産ビーグ(い草の沖縄方言)」は、石垣島では畳になじみにある人々からは「オキナワビー」と呼ばれ、「畳はオキナワビーじゃないと」という方も多くおられます。しかし、農家の高齢化等の理由により生産量は減少の一途をたどり、貴重な県産ビーグの衰退に危機感を抱いていました。そこで、2013年に、うるま市のい草農家さんから株分けをしてもらい、沖縄県産ビーグの新たな担い手になるべく、5年かけて試行錯誤を繰り返し、2018年に初収穫ができました。今現在でも、手作業で虫や雑草を取り除き、最低限必要な肥料のみで栽培するなど、なるべく自然に近い状態での生育を心がけています。また、少しずつ生産量をのばしていくことで、問題となっている耕作放棄地の解消にも役に立ちたいと考えています。 石垣島の太陽と潮風を浴びて太く丈夫に育った、「八重山育ち」を多くの人にお届けできることが私たちの願いです。

ビーグの特徴

「ビーグ」は沖縄の方言でい草のことを言います。本土のいぐさと違って、太くて丈夫、1本の太さは2~3倍にもなります。また、泥ぞめをしていないという特徴があります。太さが太い分、畳にした時の耐久性、弾力性に優れていますし、い草そのものが、調湿作用や断熱作用があるので、沖縄の気候に適していると言えます。 ※泥ぞめとは畳のにおいを出したり、つやを出したり色のムラをなくすために土を使ってい草を染める作業。広く流通している畳はこの作業を行っていることが多い。

「琉球畳」の 復古へ カヤツリグサの栽培

Ryukyu tatami mat restoration efforts

本原畳店ではカヤツリグサの栽培も行っており、カヤツリグサを使用した「琉球畳」の復活作業を行っております。
最近人気のある琉球畳ですが、元々はカヤツリグサで織り上げた畳のことを指しています。「茎は三角形で、これを裂いて乾かし、畳表とする。その質が丈夫なので、台所用・道場用などに用いられる」(「沖縄語辞典」)と記載があるように、東京オリンピックまでは柔道畳としても使われており、耐久性に優れています。その歴史は、沖縄大百科事典に「日本は琉球から薩摩七島(トカラ列島)をえて移入」とあり、昭和40年頃まで沖縄本島でも栽培されていたようです。しかし、現在は大分県国東半島でしか栽培されていない、貴重な畳表となっています。「八重山では三角藺をサーラといい、莚や畳表、草履にした」と記録が残っています。今でも、八重山の一部の地域で、行事の際に莚として使われています。
カヤツリグサの畳は、ビーグと違った素朴な風合いが魅力です。カヤツリグサの畳表を石垣島で栽培し、元祖、「琉球畳」を復活させたいと考えています。 また、カヤツリグサを畳表にするまでの作業は、就労継続支援施設の利用者様のお力をお借りしながらものづくりを進めており、ゆくゆくは地域の産業として、石垣島に根付くことを目標にしています。
近世八重山における莚・畳の製造と利用
著者 得能 壽美
出版者 法政大学沖縄文化研究所
雑誌名 沖縄文化研究巻 37ページ 133-166
発行年 2011-03-31
URL http://hdl.handle.net/10114/6433

本原畳店 取り扱い畳表

Handling tatami

い草について
い草は昔から日本人の生活の中に溶け込んできた天然素材です。
い草の持つ様々な性質が、湿気の強い日本の風土で暮らすときに、合理的に働いてくれることがわかり、最近、畳部屋のよさが再評価されてきています。
  1. 天然の調湿作用
    い草には、湿気をすってジメジメを軽減する天然の吸湿作用があると言われています。
  2. 空気浄化作用
    シックハウスの原因となるホルムアルデヒドや二酸化窒素を吸着し、空気を浄化してくれます。
  3. 断熱作用
    日差しの強い沖縄でも、四季を通じてサラリと快適に過ごせます。
  4. リラックス効果
    独特のさわやかで清々しい香りは、森林浴をしているようなリラックス効果をもたらします
自家栽培畳表

石垣島産「八重山育ち」ビーグ

本原畳店のみで販売している、貴重な石垣島産い草です。石垣島の太陽と潮風のお陰で、最小限の肥料で、太く丈夫に育ってくれたい草で作られた畳です。ビーグは1本の草が太く、耐久性と弾力性に優れており、時とともに、ツヤのある飴色に変化し、裏返して使用することも可能なので、非常に長くお使い頂けます。

「琉球畳」カヤツリグサ

「八重山育ち」同様に、本原畳店で自ら栽培、加工、販売までを手がけるオリジナル商品です。カヤツリグサ独特の凹凸が石垣島の自然を感じさせ、その粗雑感がごろ寝した時に気持ちいい畳表です。ビーグ同様に耐久性に優れています。
畳工事、畳表
自家栽培の畳表以外にも、各種取りそろえております。

沖縄県産ビーグ

ビーグは1本の草が太く、畳にした時の耐久性、弾力性に優れています。畳表の裏返しの使用もできるのでより長く使用して頂けます。張り替えや新調時に多少費用はかかりますが、裏返し使用もできるので環境にも優しく、オススメの畳表です。

熊本産畳表

い草の一大産地の熊本県八代地域から仕入れた畳表です。仕入れた際には、畳表に生産者の名前のついたQRコードが付いており、生産者の顔がみえる安心感があります。そのため小さなお子様がいる家庭にも安心してお使い頂けます。

大分県国東産琉球表

カヤツリグサの産地から直接仕入れた畳表です。ゴツゴツとした素朴な風合いが、足裏に気持ちいいです。昔は柔道畳として使われていた歴史もあることから、耐久性にも非常に優れています。

中国産ビーグ

少しリーズナブルに、ビーグの畳表を体感して頂けます。1本のい草の太さ、肌ざわりは沖縄県産ビーグとほぼ変わりません。

中国産畳表

お取り扱いするなかで、最もリーズナブルな畳表になります。マメに畳の張り替えする希望される方に選んで頂いております。

化学表

化学製品で作られた畳表を使った畳のことを言います。 天然のい草と同じ構造ですが、和紙や樹脂でできています。ダニやカビが発生しにくく、日焼けや変色もほとんどありません。樹脂製は防水効果が高く、飲食店等で多く使用されています。また、カラーバリエーションも豊富なのも特徴です。 最近は、フローリングの上に敷いて使う15mmの薄畳なども出ています。

詳細はお問い合わせください。
「ミンサー柄」とは、琉球王朝の時代から沖縄に伝わるミンサー織の模様のことです。「いつの世までも末長く」という意味が込められた柄の畳縁は、沖縄らしさを感じられると人気の商品です。

本原畳店      
オリジナルミンサー柄
畳縁
畳の販売

本原畳店 オリジナルミンサー柄畳縁

Motohara Tatami Store Original Mincer Pattern Tatami Edge

ミンサーは、八重山地方に伝わる伝統的な織物の文様です。五つの市松柄は「いつの」という意味を、四つの市松柄は「世」という意味を表し、二つ合わせて「いつも世までも末長く」という意味が込められています。石垣島で広く親しまれているミンサー柄を畳縁にも、という思いで先代から引き継がれてきた本原畳店オリジナルの畳縁です。畳縁は、部屋の装飾としての彩りを添える大切なアイテムですので、落ち着いた色からカラフルなものまで約18色取り揃えております。一般の家庭からホテルなどの宿泊施設様まで、「石垣島らしさ」を演出したい多くの方々に選んで頂いております。

オリジナルミンサー柄畳縁

Original Mincer Pattern Tatami Edge

18種類の色を取りそろえ、お部屋の雰囲気やお好みによって選んで頂けます。紺色が一番人気ですが、石垣島の海を連想させるとブルー系、最近では、インテリアに馴染みやすいとゴールド系も人気です。

畳のできるまで

Until the tatami mat is made

1 ビーグの栽培
10~11月頃、 土づくりが終わると 苗を植えていきます
2 収穫
5~7月頃、 元気に育ったビーグを収穫
3 乾燥
収穫直後、 ビーグを乾燥させます
4 選別
色、形、長さなど 選別し揃えます
5 織り込み
織り込んだビーグは 畳表(畳のゴザ部分)に なります
6 畳への加工
畳床(畳の芯)に合わせて 畳表を張り、 畳縁を縫い付けます
7 畳搬入
畳を傷つけることのないよう、細心の注意を払いながら運びます
7 敷き込み
完成

本原畳店SDGs宣言

「石垣島でのい草の自家栽培」、自分たちの手で作った安心安全な畳をお届けしたい・・・という思いから始まりました。
石垣島の太陽と潮風を浴びて育った草は、ベテランの米農家さんや障害福祉サービス事業者様の力を借りながら、畳表に仕上がっていきます。

また、畳替えの工事の際には、古くなった畳表(ゴザ)が出ます。そのほとんどが破棄される運命になります。なかには、裏面となっていた部分が新品同様青くキレイなものもあります。また、畳縁も、畳1畳の長さに満たない短い物は同様の運命をたどり、畳をつくりながら心苦しい思いをしていました。
まだ使えるものをできるだけ長く使う、その思いからポーチやゴザを作り始めたのが畳雑貨「畳嫁」の始まりでもありました。

これからも自然豊かで、皆がいきいきとした島でありますように、本原畳店は畳づくりを通して、持続可能な社会の実現に貢献していきたいと考えています。

SDGsとは?

Sustainable Development Goalsの略。
人類が直面する課題に対処し持続可能な世界を実現するため、2030年までに達成すべき目標として2015年に国連総会で採択されました。
経済成長、社会的包摂、環境保護、貧困対応に関する17の目標と、それらを達成するための169のターゲット、および230 の指標で構成されます。

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